院長ブログ「やまだより」

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病気に対する考え方を転換しましょう

私たちは病気になると、もうだめだ、人生は終わりだ、と落ち込みがちです。 しかし病気になった後のほうが、病気になる前よりもさらに充実した人生を送られている方がたくさんいらっしゃいます。 私たちのクリニックにおいてもそのような生き方をされている方が何人もいらっしゃいます。 実際に梅ノ辻クリニックで治療している、私たちの同志ともいうべき方です。

ある男性は数年前に脳出血を起こし、そのために強い右片麻痺でありながら、障害者の競技大会で水泳競技で銀メダルをとられました。

また高等学校の先生で40歳のときに脳出血のために左片麻痺となりましたが、 こんな苦労した自分だからこそ本当に生徒に教えることがあるはず、と教室まで行くのに時間がかかるのにもかかわらず、 職場に復帰している方もあります。

また脳梗塞で左片麻痺となったある会社の社長さんは、 こんな障害を背負った体験があるからこそできる社会貢献があると頑張っておられます。

これらの方々をみるたびに、本当に病気というものは災厄だけではなく、より深い人生をその方に呼び出す機縁となっている、 ということを思わずにはいられません。 もちろんすべての方々が最初からこのような人生を歩まれたわけではありません。 真珠貝のように病気を殻に抱えて長い間苦労し、その苦しみの中から病気という傷を輝く真珠に変えていったように思います。 病気だけには限りません。 人生に生じる災い、困難は、このように考えると意味をもった呼びかけと捉えることができます。

梅ノ辻クリニックで毎年発行しているカレンダーの詩を書かれている高橋佳子氏は、 数あるご著書(『あなたが生まれてきた理由』(三宝出版)など)のなかで「痛みは呼びかけ」「試練は呼びかけ」と言われています。 「痛み」はあなたを新しい人生に誘うものである、ということであり、実際上記の患者さんをみるとそのように実感されます。

このように病気に対する考え方をまとめると以下のように言えます。

病気に対する考え方


このように病気をとらえてゆくことが、よりよき人生のために必要ではないかと思います。